XLPack 6.1
Excel VBA 数値計算ライブラリ・リファレンスマニュアル
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◆ Zsptrf()

Sub Zsptrf ( Uplo As  String,
N As  Long,
Ap() As  Complex,
IPiv() As  Long,
Info As  Long 
)

係数行列のUDUTまたはLDLT分解 (複素対称行列) (圧縮形式)

目的
本ルーチンはBunch-Kaufmanの対角ピボット法を用いて圧縮形式の複素対称行列Aの分解を計算する.
A = U*D*U^T or A = L*D*L^T
ここで, U(またはL)は置換行列と対角要素が1の上(または下)三角行列の積, そして, Dは1×1または2×2対角ブロックよりなる対称なブロック対角行列である.
引数
[in]Uplo= "U": Aの上三角部分を格納.
= "L": Aの下三角部分を格納.
[in]N行列Aの行および列数. (N >= 0) (N = 0 の場合, 処理を行わずに戻る)
[in,out]Ap()配列 Ap(LAp - 1) (LAp >= N(N + 1)/2)
[in] 圧縮形式のN×N対称行列 A. Uploに従い上三角部分または下三角部分を格納する.
[out] UまたはLを得るために使われるブロック対角行列Dおよび乗数. 圧縮形式で三角行列として格納される (詳細は下記参照).
[in,out]IPiv()配列 IPiv(LIPiv - 1) (LIPiv >= N)
行および列の交換とDのブロック構造の情報. IPiv(k-1) > 0であれば, 第k行および列が第IPiv(k-1)行および列と交換され, Dの第k対角が1×1対角ブロックであることを表す.
Uplo = "U"でIPiv(k-1) = IPiv(k-2) < 0であれば, 第k-1行および列が第-IPiv(k-1)行および列と交換され, Dの第k-1対角が2×2対角ブロックであることを表す.
Uplo = "L"でIPiv(k-1) = IPiv(k) < 0であれば, 第k+1行および列が第-IPiv(k-1)行および列と交換され, Dの第k対角が2×2対角ブロックであることを表す.
[out]Info= 0: 正常終了.
= -1: パラメータ Uplo の誤り. (Uplo <> "U"および"L")
= -2: パラメータ N の誤り. (N < 0)
= -3: パラメータ Ap() の誤り.
= -4: パラメータ IPiv() の誤り.
= i > 0: Dのi番目の対角要素が0である. 分解を完了したがブロック対角行列Dが特異であり, 連立方程式の解の計算に使用すると0による除算が発生する.
詳細
Uplo = "U"の場合, A = U*D*U^T である. ただし,
U = P(n)*U(n)* ... *P(k)U(k)* ...,
である. すなわち, Uは項P(k)*U(k)の積である. ここで, kは1あるいは2ごとにnから1までとする. Dはブロック対角行列で, 1×1あるいは2×2対角ブロックよりなる. P(k)はIPiv(k-1)により定義される置換行列である. U(k)は対角要素が1の上三角行列であり, 対角ブロックD(k)の次数をs(s = 1あるいは2)とすると次のようになる.
( I v 0 ) k-s
U(k) = ( 0 I 0 ) s
( 0 0 I ) n-k
k-s s n-k
s = 1の場合, D(k)がA(k-1, k-1)を上書きし, vがA(0〜k-2, k-1)を上書きする.
s = 2の場合, D(k)の上三角部分がA(k-2, k-2), A(k-2, k-1)およびA(k-1, k-1)を上書きし, vがA(0〜k-3, k-2〜k-1)を上書きする.

Uplo = "L"の場合, A = L*D*L^T である. ただし,
L = P(1)*L(1)* ... *P(k)*L(k)* ...,
である. すなわち, Lは項P(k)*L(k)の積である. ここで, kは1あるいは2ごとに1からnまでとする. Dはブロック対角行列で, 1×1あるいは2×2対角ブロックよりなる. P(k)はIPiv(k-1)により定義される置換行列である. L(k)は対角要素が1の下三角行列であり, 対角ブロックD(k)の次数をs(s = 1あるいは2)とすると次のようになる.
( I 0 0 ) k-1
L(k) = ( 0 I 0 ) s
( 0 v I ) n-k-s+1
k-1 s n-k-s+1
s = 1の場合, D(k)がA(k-1, k-1)を上書きし, vがA(k〜n-1, k-1)を上書きする.
s = 2の場合, D(k)の上三角部分がA(k-1, k-1), A(k-1, k)およびA(k, k)を上書きし, vがA(k+1〜n-1, k-1〜k)を上書きする.

注 - A(i,j)は, Aのi行j列の要素に対応するAp()の要素を示す.
出典
LAPACK
使用例
連立一次方程式 Ax = B を解き, 同時にAの条件数の逆数の推定値(RCond)を求める. ただし,
( 0.20-0.11i -0.93-0.32i -0.80-0.92i )
A = ( -0.93-0.32i 0.81+0.37i -0.29+0.86i )
( -0.80-0.92i -0.29+0.86i 0.64+0.51i )
( 1.1120-1.0248i )
B = ( -1.5297-0.7781i )
( -0.4965-0.6057i )
とする.
Sub Ex_Zsptrf()
Const N As Long = 3
Dim Ap(N * (N + 1) / 2) As Complex, B(N - 1) As Complex, IPiv(N - 1) As Long
Dim ANorm As Double, RCond As Double, Info As Long
Ap(0) = Cmplx(0.2, -0.11)
Ap(1) = Cmplx(-0.93, -0.32): Ap(3) = Cmplx(0.81, 0.37)
Ap(2) = Cmplx(-0.8, -0.92): Ap(4) = Cmplx(-0.29, 0.86): Ap(5) = Cmplx(0.64, 0.51)
B(0) = Cmplx(1.112, -1.0248): B(1) = Cmplx(-1.5297, -0.7781): B(2) = Cmplx(-0.4965, -0.6057)
ANorm = Zlansp("1", "L", N, Ap())
Call Zsptrf("L", N, Ap(), IPiv(), Info)
If Info = 0 Then Call Zsptrs("L", N, Ap(), IPiv(), B(), Info)
If Info = 0 Then Call Zspcon("L", N, Ap(), IPiv(), ANorm, RCond, Info)
Debug.Print "X =",
Debug.Print Creal(B(0)), Cimag(B(0)), Creal(B(1)), Cimag(B(1)), Creal(B(2)), Cimag(B(2))
Debug.Print "RCond =", RCond
Debug.Print "Info =", Info
End Sub
実行結果
X = 0.71 0.59 -0.15 0.19 0.2 0.94
RCond = 0.182788206403613
Info = 0